AmazonのBuyBoxについて知っておくべき5つのこと

AmazonのBuyBoxについて知っておくべき5つのこと

1. BuyBoxとは最高のショッピング体験をもたらすツール

Amazonマーケットプレイスでは誰でも自由に出品できる反面、そこには一部粗悪な売り手も存在する。このような状況で、カスタマーはどの出品者から購入するのがベストなのだろうか?その答えを導いてくれるのがBuyBoxという仕組みだ。
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顧客市場主義のAmazonにとって、カスタマーに最高のショッピング体験を提供することは最も重要な使命のひとつだ。そのためAmazonは独自のアルゴリズムに基づきBuyBoxウィナーを一人決定し、その売り手からワンクリックでカートに追加できる仕組みを敷いている。この仕組みのおかげでカスタマーは意識することなく、ベストな売り手から購入することができるというわけだ。

このBuyBoxは顧客に最高のショッピング体験をもたらす仕組みであると同時に、出品者にとって公平な競争を可能にする仕組みでもある。後述するが、AmazonではこのBuyBoxの仕組みを理解しておくことが、公平な競争を勝ち抜き売上をアップさせる秘訣になりうる。

(注)なお、日本のAmazonではBuyBoxのことを「ショッピングカートボックス」と呼ぶが、意味は同じである。

2. 82%がBuyBoxを通じて購入される

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一説によるとAmazonで行われるショッピングのうち実に82%がBuyBoxを通じて購入されているということをご存知だろうか?またこれによれば、AmazonでBuyBoxを獲得している場合とそうでない場合を比較すると、売上に4倍以上もの開きがあると言われている。

Amazonで出品している者であれば自分のオファーがどこに掲載されているか確認しているだろうから、出品者一覧をチェックすることもあるだろう。しかしカスタマーにとって「誰から買うか」は重要ではない。なぜなら「Amazonで買うから誰から買っても安心」という信頼があるからだ。そのため出品者一覧をいちいちチェックはしないし、カスタマーによってはそもそもそんな機能があること自体知らない人もいるだろう。だからこそ上記のような統計に落ち着くというのも頷ける。

3. BuyBoxに対するよくある誤解

BuyBoxがどのようなものなのか確認する前に、まず世間一般で言われている誤った理論から確認していきたいと思う。実はこれまでAmazonの本場アメリカではBuyBoxの裏をかく手法について大量の記事が書かれており、GoogleのSEOアルゴリズムと並んで研究されてきた。しかしそうした記事の多くは特定の状況下では役に立つかもしれないが、概して単純化されすぎているか、古くて役に立たないか、あるいは明らかに間違っている場合が多い。例えば、

3-1. 最低価格ポイントからの操作

これは2012年の夏頃に出てきた理論で、現在の最低販売価格から数%割り引いた後、そこからさらにちょっとした金額を差し引くと必ずBuyBoxを獲得できるというものだった。

例:最低販売価格 * (1 – 2.7%) – $0.01

この理論が話題になった当時は多くのセラーが様々な方程式を試しては、上記のパーセンテージや端数調整の金額を割り出そうと必死だった。しかしその後複数の商品でこの理論を大々的にテストした結果、信憑性に足る理論でないことが明らかとなった。確かに価格を下げればBuyBoxを獲得する可能性は高まるものの、特定の算式が常にBuyBoxを保証するということはない。絶えず価格を下げることは、売り手の間に価格戦争を生み出し、結局はどちらの側でも利益率が下がるだけである。

3-2. BuyBox価格からの2%ルール

もう1つの誤った理論は、現在のBuyBox価格から2% (あるいはそれに近しいパーセンテージ) 以内の価格差であれば、その範囲内にいるセラー同士でBuyBoxをローテーションするというものだ。確かにテストするとこの方法でうまくいくことは良くあるが、これはすべてのパターンに当てはまるものではない。現にこれまで、ローテーションがもっぱら価格により操作できるという仮定が間違いであることは幾度となく証明されている。

Amazonでは価格次第でBuyBoxウィナーが決定されるという仮説は逆に疑ってみて欲しい。もし価格だけで決まるのであれば、BuyBoxを獲得するのがどれほど簡単だろうか?Amazonがそんな単純化された仕組みで、年間数百億ドルの取引のベースを委ねるだろうか?

3-3. AmazonにはBuyBoxで勝つことはできない

これもよくある誤解だ。確かにAmazon自身がBuyBoxを獲得しているケースは非常に多いが、だからと言って常にAmazonが勝つとは限らない。

BuyBoxのアルゴリズムにおいて、Amazonは自身のショップを最高のパフォーマンスを提供するショップとして位置づけしている。通信簿でいうところのオール5のショップなのでこちらが勝つのは容易ではない。しかし、もしセラーがそれに近いパフォーマンスを達成していて、価格もAmazonより充分安ければBuyBoxを勝ち取ることは十分あり得る。

一つ例外として、Mediaカテゴリ(本・CD・DVD)がある。これはAmazonが絶対的な王者となっており、もしAmazonがMedia商品の在庫を保有している場合には、他のセラーがBuyBoxを獲得できることはできない。BuyBoxルールの例外規定として覚えておこう。

3-4. 特定のアクションを取れば常にBuyBoxを独占できる

これも間違いだ。Amazonには人気のある商品のBuyBoxを特定のセラーに独占させるような発想はない(もちろん自分でも独占はしない)。複数のセラーが存在する場合、彼らの間でBuyBoxをローテーションさせるのだ。

例えばある商品を全くパフォーマンスの同じ10人のセラーが販売していた場合、理論上ではBuyBoxパーセントは等しく10%ずつになるはずだ。ただし実際には全く同じ価格とパフォーマンスのショップなどあるはずがないから、後述の参加資格を満たすセラー同士でBuyBoxの滞在時間に差を設けながらローテーションすることになる。

4. BuyBoxには参加資格がある

さて、ここまではBuyBoxに対するよくある誤解を見てきたが、次はBuyBoxに対する正しい理解を深めていく。BuyBoxはカスタマーに最高のショッピング体験を提供するためのツールなのだから、カスタマーにとって不利益になるようなBuyBoxウィナーは決定しない。適切でないセラーを排除するため、まずBuyBox競争への参加資格が明確に設けられている。

4-1. 大口出品者(Professional Seller Account)であること

Amazonマーケットプレイスでは大口出品(Professional)と小口出品(Individual)という2つのプランが用意されている。これはセラーのレベルを示すものではなく、単に販売プランとしてどちらを選択するかという問題だ。前者であれば月額固定の販売手数料が課せられるが、利用できる機能も充実している。他方で後者のプランであれば手数料や安く抑えられるものの、限定的な機能での販売を強いられる。AmazonのBuyBoxでは大口出品(Professional)であることを前提としている。そのため小口出品(Individual)ではそもそもBuyBoxの競争に参加すらさせてもらえないため注意が必要である。

あわせて読みたい:大口出品(Professional)と小口出品(Individual)で迷った時の決め方

4-2. BuyBox Eligibility(適格性)を満たしていること

昔からAmazonで販売しているセラーであれば、Featured Merchantという制度をご存知かもしれないが、Featured Merchantは現在BuyBox Eligibility(適格性)と呼ばれる指標に置き換わっている。

BuyBox EligibilityとはBuyBoxの競争に参加できる資格のことで、アカウント開設からの期間、累計の取引数、直近の注文不良率等を加味してAmazonが自動的に付与するものだ。Eligibilityはカテゴリごとに規定され、例えばキッチンカテゴリでEligibilityを有していても、Hobbyカテゴリではまだ有していない、というケースは良くある。扱っている商品がBuyBox Eligibilityを有しているかは、Manage Inventory上で商品ごとに確認することができるので、是非確認しておこう。

(確認方法)Manage Inventory のメニューのPreferenceで、Column Display設定よりBuyBox Eligibleのチェックボックスをオンにしておくだけで、表示設定を変更できる。

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4-3. 在庫が1個以上あること

当たり前の話だが、もし在庫のないセラーがBuyBoxを獲得してしまった場合、カスタマーは商品をカートに入れることができない。そのため在庫切れを起こしているセラーはBuyBoxのアルゴリズムからは除外される。

ただし、一つだけ例外規定がある。それはback-ordered item(取り寄せ商品)だ。最近のAmazonでは、まだ未入荷であったり一時的に在庫切れの商品ですぐに出荷できないような状態であっても注文を受け付けることができる。カスタマーはプロダクトページにおいていつその商品が入荷するのかを確認でき、それに納得した上で商品を注文しておくことができるという仕組みだ。したがってback-ordered itemについては通常どおりBuyBox競争に参加することが可能だ。

5. BuyBoxは複数の要素が影響を及ぼす

AmazonはBuyBox Eligibleを満たすセラーを相対的に比較しBuyBoxウィナーを決定する。この比較プロセスにおいては、価格だけでなく出品者のパフォーマンス等、様々な要素が考慮される。各要素がBuyBox競争においてどれほどのインパクトをもたらすのかは、そのカテゴリや商品ごとに異なるために一概に数値で定義することはできない。例えば自分のショップのパフォーマンスがそれほど良くなくても周りのセラーが良くなければ比較的容易にBuyBoxを獲得できるかもしれないし、逆に優秀なセラーが多ければどんなに良好なスコアでもBuyBoxを獲得できないかもしれない。

相対評価であるがゆえに解の公式のような魔法は存在しないが、およその目安を示すことは可能だ。BuyBoxに影響を与える要素としてどのようなものがあるか、以下を参考にしてもらいたい。

各要素のサマリー表

BuyBoxへの影響
FBA(Fulfillment by Amazon)
Total Price
Perfect Order%
Order Defect Rate
Valid Tracking Rate
On-Time Delivery
Late Shipment Rate
Cancel RateとRefund Rate
Feedback ScoreとFeedback Count
Customer Response Time
在庫ボリューム

5-1. FBA(Fulfillment by Amazon)

Amazonにおいて顧客満足度を高めることが企業文化のひとつとなっているが、フルフィルメントは顧客満足度に直結する最も重要なファクターだ。商品が遅く届いて欲しいと願うカスタマーはいないだろうし、注文した商品が届かなくてもいいと思うカスタマーもまたいない。FBAはAmazonがフルフィルメントを行なうため、注文した商品がタイムリーに届く可能性が最も高い。そのため必然的にBuyBox競争に有利に働く。

以前ではFBAを利用しているとBuyBoxが非常に獲得しやすくなったのだが、最近は必ずしもFBAである必要はない。後述するValid Tracking Rateや関連するマトリクスが新たに設けられ、FBAでなくてもフルフィルメントをしっかりできるセラーは優遇するという傾向にあるようだ。とはいえ、BuyBox競争を有利に戦うためにはFBAを利用するのは最も簡単で効果が早い方法かもしれない。

(注)Amazonは2015年よりSeller Fulfilled Primeという新たなプログラムを開始した。これはある一定の要件を満たすセラーのみ、自己発送商品であってもPrimeバッジが授けられるというものだ。すなわちカスタマーはPrime商品だと思って注文するため、自己発送でありながらFBA同様に成約率が高い。Seller Fulfilled PrimeはFBAと同様に扱われるため、BuyBox獲得に際して非常に有利に働く。

5-2. トータルプライス

ここでいうトータルプライスとは販売価格+送料の合計を示す。すなわち、顧客がショッピングの際に支払う金額の総額のことだ。トータルプライスを低くすることで、セラーはBuyBoxパーセントを増加させることができる。価格情報を変更することは誰にでもでき、かつ即効性があるので、最も操作しやすいファクターかもしれない。そのためか安易に値下げに走る販売者も多い。

ただし、ひとつイメージすると、同じ商品を同じ価格で買うのであれば、優良なセラーと粗悪なセラー、どちらから購入したいだろうか?前者はカスタマーサポートも充実しており商品もすぐに届く、他方で後者はメールの返信はないし、配送も遅延ばかり起きる。このケースであれば当然優良なセラーから購入したいと思うはずだ。そしてAmazonのBuyBoxのアルゴリズムもそのように出来ている。

すなわち、トータルプライス以外の要素が相対的に競争相手に比べ有利であれば、それほど値下げをしなくてもBuyBoxを維持することは十分可能だ。結局この値段の差が「ショッピング体験の満足度の差」を示すことになる。いいサービスを提供する分、価格は割高でもバランスが取れるというわけだ。安易に値下げをするのではなく、相対的なバランスを丁寧に確認しながら価格を変更していきたい。

5-3. 優良注文率

これはPerfect Order Percentage Scoreと呼ばれ、通称「POP」と略される。受注から出荷、その後のアフターフォローまで何の問題もなく処理された注文で、このような注文をPerfect Orderと呼び、POPは全ての注文に対するPerfect Orderの割合を示している。Perfect Orderは下記のようなアクションがあるとノーカウントとなってしまう。

  • Negative Feedback
  • A-to-Z Guarantee Claim
  • Chargeback
  • Cancellation
  • Late Shipment
  • Refund
  • Buyer-Initiated Message

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POPスコアは過去90日間のPerfect Orderを、同一期間中に受注した注文総数で除して算出される。受注から出荷、アフターフォローまですべてのプロセスがスコアに盛り込まれているため、POPスコアはBuyBoxの競争に大きく影響する。Amazonでは、95%以上のPOPスコアを推奨しているが、我々のテストによると、95%を下回るとBuyBox獲得が非常に難しくなる。このスコアが悪いセラーはすぐに改善を目指そう。

(注1)なお、POPスコアがどの程度影響するかはカテゴリーによっても異なる。例えばアパレルカテゴリであれば他のカテゴリよりも頻繁に返品は起きるだろうし、それはセラーのパフォーマンスが悪いとは言い難いからだ。

(注2)従来あったSeller Ratingという指標は現在なくなり、BuyBoxに影響することもなくなった。

5-4. 注文不良率

これはOrder Defect Rateと呼ばれ、通称「ODR」と略される。業務プロセスの中でも下記のように顧客の満足度を低下させるアクションにフォーカスしている。

  • Negative Feedback Rate
  • A-to-Z Guarantee Claim Rate
  • Service Chargeback Rate

Amazonはこれら3つのパーセントを合計して、ODRとして算出する。ODRは二つの指標に分けられており、Short Term(過去17日から77日前)とLong Term(32日から122日前)だ。つまり直近17日間は、カスタマーのショッピング満足度を十分に考慮することができないため、この計算期間から除外されているというわけだ。
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ODRは1%以下であれば、BuyBox獲得に与えるインパクトは中レベルと考えられている。問題なのは1%を超えてしまった時で、Short TermもしくはLong Termのいずれかの期間で1%を超えた場合、BuyBox競争に深刻なペナルティーがなされるだけでなく、最悪の場合アカウントの停止措置などもあり得る。

5-5. Valid Tracking RateとOn-Time Delivery

Valid Tracking Rateは最近Amazonによってスタートされたたらしい指標だ。出荷されたパッケージのうち有効な追跡情報を持つものがどれだけあるかという指標だ。セラーはすべてのUS shipmentについて95%以上のValid Tracking Rateを維持することが要求されている。このValid Tracking Rateは2015年からOffice ProductのカテゴリとShoesのカテゴリにて試験的にスタートし、2016年2月からはすべてのカテゴリにて要求されている指標だ。
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これを達成できない場合、BuyBox獲得への悪影響をもたらすだけでなく、最悪の場合そのカテゴリでのnon-FBA商品の販売を停止させられる恐れがある。

On-Time Deliveryはカスタマーが予定到着日までにきちんと商品を受け取ることができた注文の割合を示す。
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計算方法はシンプルで、有効な追跡情報を持つ注文のうち、期日内に到着した注文数の割合で計算される。したがってそもそも有効な追跡情報を持たない注文については分母から除外される仕組みだ。97%以上が推奨されているが、やはりこれも不達であるとBuyBox獲得に悪影響をもたらす。

5-6. Late Shipment Rate

Late Shipment Rateは出荷予定日を遅延して出荷された注文の割合を示す。2014年9月から計算方法が変わり、3日あるいはそれ以上遅れた注文をLate Shipmentとして扱うようになった。出荷予定日はSeller Central上で設定したHandling Timeに基づき計算され、特定のHandling Timeをセットしていない場合にはデフォルト値である1-2 Business Daysが適用される。したがって注文を出荷した際には必ず”Confirm Shipment”処理を確定させ、遅延が生じることのないようにしていきたい。

この指標は4%以下に留めることが推奨され、これを超えてしまうとBuyBox獲得に悪影響をもたらす。

5-7. キャンセル率と返金率

Amazonでは商品出荷をもってカスタマーに対して代金が請求される。そのため、商品出荷前(Pre-fulfillment)であればCancelとして扱われ、逆に出荷後であればRefundという扱いとなる。下記の指標はPre-fulfillment Cancel RateとRefund Rateであるが、前者は2.5%以下に抑えるようターゲットが設定されている。これを達成していてもBuyBoxへの影響はほとんどないが、逆に不達で あるとBuyBox獲得に悪影響をもたらす。
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5-8. Feedback ScoreとFeedback Count

Feedback Scoreはカスタマーから受けたすべてのFeedbackのうち、Positive(評価5〜4)、Neutral(評価3)、Negative(評価2〜1)の割合を示す。指標として30days、90days、365daysとあるが、加重平均にて計算され、直近30daysのパフォーマンスが最も影響しやすい。

他方でFeedback Countとは、Feedback Scoreにより信憑性を持たせるための指標と言える。例えば、これまで1件のFeedbackしか得ていないセラーが100%のFeedback Scoreだったとしても、カスタマーとしては少し不安に感じるだろう。それよりもこれまで100,000件のFeedbackを得ていて97%のスコアのセラーがいれば、そちらから購入したいと願うはずだ。
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Feedbackは自体は明確にターゲットとなるパーセントやカウント数は設けられていないが、その他の条件が同等であればFeedbackが良好なセラーがBuyBoxを獲得しやすい。

5-9. Customer Response Time

当初このCustomer Response Timeはパフォーマンス指標の中でも軽視されがちな指標で、BuyBoxにもほとんど影響がないとされてきた。しかし最近ではこのCustomer Response Timeが非常に重要視されてきている。

Amazonでは、7days、30days、90daysと区分した上で、返信までの時間を以下の4つのように区分している。

  • 12時間以内に返信したメッセージ
  • 24時間以内に返信したメッセージ
  • 24時間を超えて返信したメッセージ
  • 返信されなかったメッセージ

(注)セラーセントラル上では12時間の欄がカウントされていないように見えるが、Amazonではこの部分もきっちりカウントしている。

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24時間を超えて返信したメッセージと、返信されなかったメッセージの割合が全体の10%を超えるようであれば、BuyBox獲得について相当不利に働くことが証明されている。そのため、すべてのカスタマーからのメッセージ(2通目の返信も含め)に対して迅速に返信していくことが重要だ。

返信を必要としないメッセージには、「Mark as no response needed」のチェックボックスにチェックを入れ、「送信」ボタンをクリックすることで、これらのメッセージは回答時間の測定には含まれなくなる。なお、メッセージを受信したときに自動的にメッセージが返信されるよう設定している場合、自動送信されたメッセージは回答時間の測定にカウントされないので注意が必要だ。

5-10. 在庫ボリューム

Amazonは潤沢な在庫を持つセラーを好む傾向がある。欠品を起こすことはカスタマーにとって満足度低下に繋がるし、サイト全体の信頼性を損なう恐れがあるからだ。そのため、潤沢な在庫を持ち、継続的に売上をあげていくことがBuyBox獲得のために重要となってくる。ここで「潤沢な在庫」と言うと誤解されやすいが、10個なのか100個なのか?という議論ではなく、「欠品を起こしたことがあるか?」という考え方が正しい。

過去30日と90日の間でその商品について何度欠品を起こしたか、これにより在庫の潤沢度が計算される。過去の在庫のボリュームは考慮されないので注意してほしい。たとえば少量の在庫であっても継続的に補充し欠品を起こしたことのないセラーであれば、在庫量の変動が激しく頻繁に欠品を起こすセラーよりも、その商品のBuyBox競争にて優遇される可能性が高い。

ただし正直なところ、この指標については他の指標に比べ、BuyBoxへのインパクトという点では弱いかもしれない。実際Seller Centralにおいても過去の欠品状況など確認することができないし、インパクトの度合いを証明することが難しいとされている。しかし欠品自体は機会損失という観点からも避けるべきであるし、頻繁に欠品を起こすセラーはそもそも論として在庫管理が出来ていない可能性が高い。そのためこういった指標にも普段から注意しておくに越したことはない。

(補足) Return Dissatisfaction RateとCustomer Service Dissatisfaction Rate

Amazonは 2016年に新たな指標を設けた。それがReturn Dissatisfaction RateとCustomer Service Dissatisfaction Rateだ。前者はカスタマーの返品にあたりクレームや不正な返品拒否などが起こっていないかを示す指標であり、後者はカスタマーとのメールのやり取りに関するカスタマー側の満足度を示す指標だ。これらの指標がBuyBoxにどの程度影響するかは引き続き調査を要するが、Metricsとして設けられた以上、影響しないというのは考えづらい。セラーとしてはこれらの指標も良好に保っておくに越したことはない。

まとめ

上記の通り、AmazonのBuyBoxは複数の要素が複雑に絡み合いローテーションがなされる。そのため単一の指標を強化するのではなく、アカウント全体での底上げが必要だ。BuyBoxはアカウントの状態が良好であれば非常に獲得しやすい。いま自身のショップの各指標はどのようになっているのか?問題が起きてから対応するのではなく、日頃から指標を確認し、改善できる点はないかをチェックしていく体制が求めらている。

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