大口出品(Professional)と小口出品(Individual)で迷った時の決め方

大口出品(Professional)と小口出品(Individual)で迷った時の決め方

1. サマリー比較表

小口出品(Individual) 大口出品(Professional)
月会費 4,900円($39.99)
新規カタログの作成
一括出品
注文管理レポート
配送設定のカスタマイズ
購入者へ提供できる決済方法
ビジネスレポートの利用
制限カテゴリへの出品 不可 申請により可
外部サービスとの連携
ショッピングカートボックスの獲得

は国によって取り扱いが異なるので注意

2. 選ぶ時の判断基準を厳選3つ

まずはお試しという方は小口出品で十分

小口出品は大口出品に比べ機能面での制約が多いが、その反面月会費がかからないというメリットがある。大口出品に登録した場合には、売れても売れなくても月会費がかかり、日本のAmazon.co.jpでは月額4,900円、米国のAmazon.comでは$39.99課金される仕組みだ。小口出品であってもAmazonの醍醐味であるFBAは利用できるし、どちらかというと上級者向けの機能ばかり制限されているので、まずは気軽に販売していきたいという方は小口出品で十分だろう。

1ヶ月に50以上の取引がある場合には大口出品に切り替える

1ヶ月に50以上の取引があるということは、おそらく毎日コンスタントに注文が入っている。今までは趣味のレベルだったが、これを機にビジネスとして検討し始める人も多いのではないだろうか。この段階ではビジネスレポートの解析やショッピングカートボックスの獲得が重要になってくるため、大口出品に切り替え売上増を狙っていきたい。

オリジナル商品をどんどん登録したい場合には大口出品

ハンドメイド商品とまで行かずとも、まだそれほど市場に認知されておらずAmazonにカタログがない場合もある。新規でカタログを作成したい場合には、どうしても大口出品への登録が必要になるため、この場合にはノーチョイスで大口出品となる。おそらく新規カタログだと集客力も低く評価や口コミもないためほとんど売れないが、一種の投資として見ていくしかない。

3. 各機能の詳細

上記で大口出品か小口出品か迷った時の判断基準を示したが、各機能の詳細も見ていく。小口出品で制限されている機能が自分にとって本当に必要な機能なのか、是非見極めていただきたい。

3-1. 新規カタログの作成

AmazonではASIN(Amazon Standard Identification Number)コードと呼ばれる10桁のユニークコードで全ての商品が管理されており、1商品に対して必ず1つのASINコードが存在する。出品者はすでにAmazon上でカタログが存在する場合、ASINコードや商品名などからカタログを検索し、もしカタログがない場合には新規にカタログを登録することができる。

(i)既存のカタログから探す場合
Add a Product   Amazon Seller Central
(ii)新たに新規カタログを作成する場合
Add a Product   Amazon Seller Central(1)

現行、小口出品では(i)の機能のみ利用可能で、(ii)の新規カタログ作成機能は大口出品でなければ利用することはできない。
(ただし、米国Amazon.comでは小口出品であっても新規カタログ作成機能の利用は可能となっている。)

3-2. 一括出品機能

複数の商品をまとめて出品したり、あるいは複数の商品の価格をまとめて変更したい場合、ひとつひとつ手作業で行っていては手間がかかってしまう。そこでAmazonでは、csvファイルによる一括で処理できる機能が提供されており、出品者は用途に合わせてcsvファイルをアップロードすることで面倒な処理をまとめて行うことができる。この機能は大口出品に限定されている。
amazon-select-upload

3-3. 注文管理レポートのダウンロード

朝出社してその日の受注データを関連部署に配布したり、注文の発送先住所の情報をラベルを作成する外部システムに取り込みたいというニーズがあるかもしれない。そんな時に役立つのが注文レポートのダウンロード機能だ。

Amazonでは注文のデータベースから、例えは「8月1日から8月5日までの受注データ」といった具合に任意に情報を切り取り、テキストレポートとしてダウンロードすることができる。これにより外部システムとの連携が容易になったり、注文データを自由に取り扱うことが可能。こちらの機能も大口出品に限定されており、小口出品ではWeb上から注文管理を閲覧するのみとなっている。
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3-4. 配送設定のカスタマイズ

配送地域に応じて送料を細かく設定したり、通常便とお急ぎ便で送料に違いを設けたり、あるいは配送日時の指定が可能な商品群を設定したりといった風に、ECでは送料の取り扱いが極めて重要になる。Amazon大口出品ではこれらの細かな設定が可能だが、小口出品では商品重量などをベースに一律に定まる送料しか適用できず、カスタマイズができない。

3-5. 決済方法の多様性

米国ではカード社会でクレジットカードでの決済が一般的だが、日本の場合は普段カードを使いたくないという人も多く、代引きを利用したいといったニーズもあるかも知れない。多様な決済方法を用意することで機会損失を極力減らすことができる。そこでAmazonでは大口出品に限り、通常のクレジットカードやAmazonギフト券での決済以外にも、代引きやコンビニ決済、Edyなどの決済方法を提供することができる。これらは日本独自の機能だ。

3-6. ビジネスレポート機能

Amazonではビジネスレポートと呼ばれる、3種類の各種レポートと、それに付随する機能が用意されている。レポートの種類は売上ダッシュボード、日付別ビジネスレポート・ASIN別ビジネスレポートおよび、Amazon出品コーチの3種類で、レポートのデータは原則的に2年間閲覧することができる。

(i)売上ダッシュボード
売上ダッシュボードでは期間レンジごとにトータルの売上、カテゴリ別の売上などマクロの情報を一覧で確認することができる。
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(ii)日付別ビジネスレポート
日付別ビジネスレポートでは、日別に注文数や売上高を確認することができ、例えば週末や曜日ごとの売上のトレンドなどを確認することができる。
amazon-report
(iii)ASIN別ビジネスレポート
ASIN別ビジネスレポートは最も重要性が高く、かつ戦略性に富むレポートだ。自身が出品しているASINのセッション数、PV数、注文数、BuyBoxパーセントなど細かな情報を確認することができ、これにより売れ筋の商品やロングテールの商品などをひと目で確認することができる。ラインナップのうち、どの商品にフォーカスしていくべきかを明らかにしてくれるレポートだ。
by asin
(iv)Amazon出品コーチ
Amazon出品コーチ機能とは、Amazon保有するビッグデータの中から出品者に役立つ情報を提供する機能だ。例えば在庫が少なくなっている商品を教えてくれたり、新たに出品を推奨する商品や、価格の確認を推奨する商品などを教えてくれる。きちんと使いこなせば役立つ情報が満載だ。
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3-7. 出品可能なカテゴリの制限

Amazonでは、出品登録したとしてもすべての商品カテゴリに出品できるわけではなく、高価商品の多いジュエリーカテゴリや、体内に入れる食品&飲料カテゴリについては出品にあたり一定の審査が要求される。この審査を申請することができるのは大口出品に限られ、小口出品の場合には定められたカテゴリでのみ販売を行うことが義務付けられている。

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小口出品 大口出品
すぐに出品可能 書籍
文房具
オフィス用品
ミュージック
ホーム&キッチン
ビデオ
DIY・工具
車用品
DVD
おもちゃ&ホビー
PCソフト
スポーツ&アウトドア
TVゲーム
ベビー&マタニティ
エレクトロニクス
楽器
書籍
文房具
オフィス用品
ミュージック
ホーム&キッチン
ビデオ
DIY・工具
車用品
DVD
おもちゃ&ホビー
PCソフト
スポーツ&アウトドア
TVゲーム
ベビー&マタニティ
エレクトロニクス
楽器
申請することで出品可能 時計
ヘルス&ビューティ
アパレル
シューズ
バッグ
コスメ
ジュエリー
食品&飲料
ペット用品

3-8. 外部サービスとの連携(MWSの利用)

AmazonではMWSと呼ばれる、通常のAPI(PAAPI)とは別の、出品者向けに特化されたAPIが提供されている。これにより出品、注文、支払い、レポートなどのデータをプログラムを通じ外部サービスと連携することが可能となっている。

例えばInventory Labという3rdベンダーが提供するシステムがあるが、これはAmazonが提供するMWSを通じてセラーセントラルにログインし、外部から出品管理などを行うことを可能にしたものだ。今ではこのようにMWSを使った外部サービスが多く存在する。

AmazonのMWSの提供は大口出品者に限定されているため、もしMWSを使った外部サービスと連携させたい場合には、大口出品にプラン変更する必要が有る。

3-9. ショッピングカートボックスの獲得(BuyBox Eligibility)

ショッピングカートボックスは米国ではBuyBoxと呼ばれるが、これを獲得した出品者は、Amazonのカタログページ上で”カートに入れる”ボタンからダイレクトに購入される権利が与えられる。売上に与えるインパクトが大きいため、この権利が与えられているのは大口出品者の中でも高いパフォーマンスを維持している出品者に限定される。
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あるデータによればAmazonでの購入の82%はBuyBoxを通じて行われるとのことであるから、Amazonで売上を狙っていきたいのであれば大口出品に切り替えBuyBoxを獲得していきたい。

参考記事:AmazonのBuyBoxについて知っておくべき5つのこと

まとめ

今回はAmazonマーケットプレイスにおける大口出品と小口出品の違いを見てきたが、まずは気軽にというスタイルの方もいれば、最初からガンガン売上を狙っていきたい人もいるだろう。この辺りはそれぞれのプロコンを比較しつつ検討していただきたい。

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