Alibabaが10億ドル投資した東南アジアのECサイトLazadaとは?

Alibabaが10億ドル投資した東南アジアのECサイトLazadaとは?

Alibabaが次なるターゲット市場として東南アジアに注目している。

Alibabaは12日、Rocket Internet社が運営する東南アジアのECモール「Lazada」 の10億ドル分の株式を保有することで合意したと発表。新規発行株式として5億ドル、さらに既存株主からの買取により5億ドル、合計10億ドルをLazadaに対して出資する形となった。これは現在のLazadaの評価額と言われている15億ドルの2/3を獲得したことを意味する。

Lazadaは今回の合意により中国の巨大資本だけでなく、 Alibabaがこれまでに培ってきたノウハウを手にすることにも成功した。東南アジアでは5億6,000万人の見込ユーザーがいると言われ、今後さらに サービスの充実を図ることで東南アジア市場で優位性を発揮できる可能性が高い。これほどAlibabaに注目されるLazadaとはどのようなECサービスなのか、その特徴をまとめてみる。

Lazadaとは?

Lazada_home
Ladazaは2011年にRocket Internet社によってローンチされたECモール。当初BtoCのEコマースビジネスのみであったが、2013年からは小規模事業者向けにマーケットプレイス方式をスタートさせるなど、東南アジアEコマース界の覇者としての地位を確立し始めている。現在はインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムと、東南アジアの主要各国でサービスを展開中。

設立からわずか3年の間に年商10億ドルにを達成し、一日の訪問者数は400万人、出品者数は15,000にのぼる。2015年、Lazadaの売上高は13億ドルを超えている。

 

Lazadaでの出品形態

lazada seller center

 

現在Lazadaは6ヶ国で展開しており、それぞれの国ごとにドメインを分けている。まず新規出品者はマレーシア版サイト(www.lazada.com.my)に登録する必要があり、そこでの販売状況に応じてLazadaから他国への出品が許可される仕組みとなっている。

Lazadaは徹底的にAmazonのビジネスモデルを真似している点が特徴だが、それはSeller Centralの仕様にも表れている。Seller Centralの作り自体がAmazonのそれを意識しており、Productを登録するメニューやOrderを処理するメニュー、さらにアクセス数や売上実績などを確認できるReport機能など、AmazonのSeller Centralの機能をそのまま簡略化したような仕様だと分かる。そのため、他のオンラインショップで販売した経験のあるセラーであれば、すぐに要領を掴むことができるはずだ。

(注:残念ながらLazadaでの店舗開設には、現地の住所や申請企業の営業許可証、申請者または法人の身分証明書コピーなどが必要となるため、我々日本企業にとって参入障壁が存在する。)

 

Lazadaの特徴

 

  • Amazon同様、商品を基準とした作り

Amazonには各商品ごとにASINコードというAmazon固有のコード番号が付されており、基本的に同じ商品であれば二重登録がなされない仕組みとなっている。この点に関してはLazadaも同様のスタンスを採っている。各商品にはLazada SKUという固有のIDが付され、同じ商品が複数のカタログにまたがって掲載されない仕組みだ。その分、出品者同士の価格競争は激しくなりやすいが、サイトもシンプルで消費者には目的の商品を探しやすい。

 

  • Fulfiillment by Lazada

LazadaはAmazonのマーケットプレイス 方式を採り入れただけではなく、Fulfillment by AmazonならぬFulfillment by Lazadaもスタートしている。これはLazadaに配送業務をアウトソースできるサービスであり、セラーは注文あたり一定の出荷手数料や在庫保管手数 料などをLazadaに支払う必要があるが、迅速な配送や梱包品質を担保することができる。

 

  • 出品者の利益もきちんと保護する仕組み

Amazonは顧客至上主義を貫く一方、出品者に対する措置は非常に厳しいものが多い。Lazadaの場合、ターゲットスコアもAmazonよりマイルドなことに加え、ペナルティ措置も寛大だ。またLazadaは出品者の利益についてもきちんとした保護体制を敷いており、顧客からの返品は出品者側に何かしらのミスや不備がある場合を除き、受け付けられない。たとえば「注文した商品が気に入らなかった」など出品者側に不備がない場合には返金額も限定的で済む。この点Amazonはいかなるケースであっても消費者に阿る必要があり、出品者側に多大な負担がかかる。

 

  • 極力カスタマーとの連絡が少なく済むフロー

ebayやタオバオについては、顧客と商品の状態や発送プロセスについて細かくやり取りする必要があるが、LazadaについてはAmazon同様、顧客が注文を確定したのちにすぐに出荷体制に入れ、その後代金の回収までスムーズに流れるため、消費者と出品者双方にとって負担の少ないプラットフォームと言える。

 

まだまだ荒削りとの評価も

Amazonクローンと呼ばれるLazadaは、Amazonが培ってきた仕組みを極限まで採用することで急速な成長を遂げることができた。反面、まだまだ荒削りであるとの市場評価もあり、たとえばサポート体制が不十分であったり、Amazonのように事細かに記載されたヘルプが用意されていなかったりといった不満の声もある。

Amazonが20年かけてブラッシュアップしてきた仕組みを短期間でキャッチアップするのは容易ではないはずだが、そういった埋めようのない差がいまだ存在しているようだ。

Lazadaは時価総額25兆円とも言われるアリババの傘下に入ることで資金面での不安は一切なくなったと言えるが、これまでの優位性を生かし東南アジアでの圧倒的な市場シェアを確立することができるのか、今後の動向に注目が集まる。

 

 

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