日本企業が越境ECで犯しやすい5つのミステイク

日本企業が越境ECで犯しやすい5つのミステイク

2014年頃から日本でも注目されている越境ECであるが、この2年間でスムーズな離陸に成功した企業もあれば、反対に越境プロジェクト自体が塩漬けになってしまった企業もある。とはいえ日本の市場環境を考慮すると今後グローバルコマースの流れは避けては通れず、今後5年間でますますその動きは加速していくと考えられる。日本企業が越境ECをスタートさせる際、どのようなミステイクを犯しやすいのか、改めて振り返ってみたい。

1.日本での成功体験を持ち込んでしまう

まだ設立されて間もない企業であれば日本での成功体験といってもそれほど昔の話ではないが、10年、20年と継続している企業がいざ越境ECを始めようとすると、思いのほかうまくいかないことが多い。そういった企業の多くは、日本でスマッシュヒットした商品をそのまま海外に持ち込んでしまい、プロダクトと現地のニーズとのギャップに苦しむことになる。一度日本での成功体験をリセットし、顧客のニーズをゼロベースから丁寧に確認し製品をブラッシュアップしていく方が成功確率はグッと高まる。

2.市場調査をせずにスタートしてしまう

海外進出すると必ずぶち当たるのが、現地の生活習慣、言語、宗教や人種などの文化の違い、商品トレンド、価格帯、購入ルートなどの買い物事情の違い、さらに法規制、物流事情、インフラの整備状況など各種規制やインフラの違いだ。日本は単民族国家のため我々は普段これらの違いを意識することはないが、越境ECを軌道に乗せるということはこれらすべての条件をクリアしていくことになる。これらの調査をせずにただサイトを多言語化したとしても、思った成果が得られないのはもちろん、原因分析もできないという点でピボットがしづらい。ここはお金と時間をかけてでも調査をして最適な市場に進出していきたい。

3.売る場所とフェーズがミスマッチしている

どこで販売するか、言い換えればどこに露出していくかも重要な点だ。多くの企業は自社のECサイトを立ち上げそこへの集客を望むが、実はこの集客が極めて難しい。認知度の高い商品を取り扱っていれば検索や広告から流入してくる可能性はあるものの、そういった商品ではない場合にはまず市場に認知してもらうフェーズが必要になる。いきなり自社のECモールで孤軍奮闘するよりも、商品やブランドの認知が必要な段階では各国ですでに集客力を有しているモールを有効活用していく方がスムースな離陸が可能になる場合が多い。自社のプロダクトが現在どのフェーズにいるのか、それを見極めながら展開していきたい。

4.撤退ライン(ピボットライン)を明確に決めない

特に現地で人材を雇用をした場合や日本で専属のスタッフを雇用した場合、あるいはオフィスを拡張したり各種システム化を図ったりといった先行投資をした場合にこの傾向は強く見られる。事業をスタートする際に撤退ラインを明確に定めておかないと、採算がとれていないにもかかわらず人件費や家賃などの固定費が毎月発生し、気付いた時には大きな赤字になってしまう。スタート時に目標達成ラインを設け、それをいつまでに達成できなければ失敗なのか、明確に基準を線引きしておいた方が社内の動きも機敏になり、また「ルールだから仕方ない」という意識のもと、ある程度ドライな意思決定が可能になる。

5.すべてを自社だけで乗り切ろうとする

最後に、越境ECは各国の特有の規制や物流通関事情、また税制など多くの専門分野に直面するが、これらをすべて自社だけで乗り切ろうとするとあまりの検討事項の多さに嫌気が差してしまう。すでにその分野で優位性を持っている企業や専門家と連携していけば効率良く解決できる課題であるにもかかわらず、いつまで経っても前進せず結局プロジェクト自体がお蔵入りになってしまう。分からないところは専門家に頼り、自社のリソースは限られた場所に集中していくというスタンスでこの難所を乗り切りたい。

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